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レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』で、裏切り者のユダはどこにいるのでしょうか。
最初に答えをお伝えします。ユダは、絵に向かって左から4人目。イエスのすぐ右隣にいる3人組の中で、テーブルから身を引き、右手に小さな袋を握っている人物です。
この記事では、ユダを見分ける3つのポイントと、ダ・ヴィンチがユダをどう描いたのか、ほかの画家との違いを順番にまとめます。
この記事でわかること
- 『最後の晩餐』のユダの位置(左から何人目か)
- ユダを見分ける3つのポイント
- 13人の並び方と4つのグループ
- ダ・ヴィンチの描き方が新しかった理由
- 作品の基本情報と、傷みと修復の歴史
最後の晩餐のユダはどれ?答えは向かって左から4人目
『最後の晩餐』には、中央のイエスと12人の弟子が横一列に並んでいます。
ユダがいるのは、絵に向かって左側、イエスのすぐ隣の3人組です。マップス・オブ・アートやアートファンズなどの解説では、この3人組はペテロ・ヨハネ・ユダとされています。
| 位置(向かって左から) | 人物の目安 |
|---|---|
| 1〜3人目 | 左端のグループ |
| 4〜6人目 | ユダ・ペテロ・ヨハネのグループ |
| 7人目(中央) | イエス |
| 8〜13人目 | 右側の2つのグループ |
ユダを見分ける3つのポイント
ユダを探すときは、次の3つを見ると見つけやすくなります。
- 右手に小さな袋を握っている
- テーブルから身を引き、顔に影が落ちている
- 右ひじの近くで塩の入れ物が倒れている
ポイント1:右手の小袋
ユダは右手に小さな袋を握っています。マップス・オブ・アートは、この袋をイエスを裏切るために受け取った銀貨30枚の袋と説明しています。
聖書の中で、ユダは弟子たちのお金を預かる会計係でもありました。袋は、その役目と裏切りの両方を表す目印です。
ポイント2:身を引いた姿勢と顔の影
イエスが「この中の1人が私を裏切る」と告げた瞬間、ほかの弟子たちは驚いて身を乗り出したり、手を広げたりしています。
その中でユダだけが、テーブルから少し身を引いています。東京美術館巡りの解説は、ユダの顔には濃い影が落ちていると紹介しています。光の当たるほかの弟子との違いで、心の暗さを表していると読み取れます。
ポイント3:こぼれた塩
ユダの右ひじのそばには、倒れた塩の入れ物が描かれています。トランスサイトの解説などでは、当時、塩をこぼすことは不吉なしるしとされていたと紹介されています。
袋・影・塩の3つがそろう人物がユダと覚えておくと、すぐに見つけられます。
ユダが「裏切り者」と呼ばれる理由
ユダは、イエスの12人の弟子の1人です。新約聖書では、ユダが銀貨30枚と引き換えにイエスを祭司長たちに引き渡したと書かれています(マタイによる福音書26章)。
『最後の晩餐』は、その裏切りの直前、イエスが弟子たちとともにした最後の食事の場面です。だからこそ、絵を見る人は「ユダはどれ?」と探したくなるのです。
ダ・ヴィンチのユダの描き方は何が新しかったのか
ダ・ヴィンチ以前の『最後の晩餐』では、ユダは見た目ですぐに分かるように描かれるのが普通でした。
同志社大学キリスト教文化センターの資料によると、次のような描き分けがありました。
| 画家 | ユダの描き方 |
|---|---|
| ジョット | ユダだけ頭の後ろの光の輪(光輪)がない |
| カスターニョ | ユダだけがテーブルの手前に1人で座る |
| ギルランダイオ | ユダだけが弟子たちから離れ、テーブルの手前に座る |
ダ・ヴィンチは、ユダもほかの弟子と同じ側に並べました。そのうえで、袋や影、姿勢でユダを見分けられるようにしたのです。
裏切りを告げられた「その瞬間」の動揺を、12人の弟子の動きで描いたことが、この作品が今も名作とされる理由の1つです。
『最後の晩餐』の基本情報
作品の基本的な情報をまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作者 | レオナルド・ダ・ヴィンチ |
| 制作年 | 1495年〜1498年ごろ |
| 場所 | イタリア・ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂の壁 |
| 描かれた場面 | イエスが「弟子の1人が裏切る」と告げた場面 |
傷みと20年以上の修復
この壁画は、完成からあまり時間がたたないうちに絵の具がはがれ始めました。
プレジデントオンラインによると、1977年から始まった修復作業は20年以上かかり、1999年に終わりました。今見られる姿は、この大修復を経たものです。
まとめ|最後の晩餐のユダは左から4人目
最後に、この記事の内容をまとめます。
最後の晩餐のユダの見つけ方
- ユダは、絵に向かって左から4人目
- イエスのすぐ右隣の3人組(ペテロ・ヨハネ・ユダ)の1人
- 目印は「右手の小袋」「顔の影と身を引いた姿勢」「ひじのそばのこぼれた塩」
- それまでの絵と違い、ダ・ヴィンチはユダをほかの弟子と同じ側に並べた
