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- チリ産サーモンが危ないといわれる3つの理由
- チリ産のサーモンの養殖環境の衛生状態は
- チリ産のサーモンは危ない・安全両方の意見のまとめ
食の安全を考える上で重用なのが魚の養殖などに使われる抗生物質です。病原菌や寄生虫などの対策に抗生物質は使われますがその量が問題になることもあります。
こちらの記事ではチリ産サーモンの食の安全について
本当に危険なのか?
情報等をしらべて私なりにまとめてみました。
チリ産のサーモン(鮭)は危ないのか?
チリ産のサーモン(鮭)は危ないと言われている理由について概要をまとめてください。チリ産のサーモン(鮭)が危ないと言われる理由として、抗生物質や殺菌剤を大量に使用しているという情報がありますが、それは本当なのでしょうか。
そういったサーモンを食べることは、健康面が心配になりますよね。
また、チリ産のサーモンとして売られているものが実は鮭ではなく鱒だという噂も。
以下では、これらのことに焦点を当てて、チリ産のサーモンの危険性は実際どうなのかをお伝えします。
チリ産サーモンは抗生物質を使用?
チリ産のサーモンには、抗生物質が大量に使われていた事実がありますが、だからといって危険と言い切ることもできません。
日刊スパの記事では、チリ産の養殖サーモンに使用される抗生物質の量について、以下のように書かれています。
“チリのサーモン養殖に使われる抗生物質の量は、世界的に見ても特に多い。サーモン1tあたりの平均使用量を比較すると、世界1位のサーモン輸出国であるノルウェーの500倍以上で700.80g”
(引用:https://nikkan-spa.jp/1142709)
ちなみに、その他の国での抗生物質の使用量は、スコットランドは1.11g、ブリティッシュコロンビア州(カナダ)は42.94gでした。
チリ産の養殖サーモンは、他国と比較して突出して抗生物質の使用量が多いことが分かります。
しかし、厚生労働省の輸入食品違反事例を確認したところ、最近のチリ産のサーモンでは抗生物質は検出されていないようです。
最新の令和4年4月~10月の違反事例を確認しても、チリ産のサーモンは確認できませんでした。
(参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yunyu_kanshi/ihan/index.html
)
そのため、「チリ産のサーモンは抗生物質が大量に使用されているため危険」とは一概に言えません。
チリ産サーモン殺虫剤を使用?
チリ産のサーモンの危険な点として、殺虫剤の大量使用があります。
日刊スパは、チリ産の養殖サーモンに使用される殺虫剤の量について以下のように記載しています。
“寄生虫対策のための殺虫剤使用量もチリが突出。サーモン1tあたりの平均使用量で27.92gとノルウェーの5倍以上に達する“
(引用:https://nikkan-spa.jp/1142709/2)
チリが養殖サーモンに対してここまで大量の殺虫剤をしていることには、もともとチリにはサーモンがいなかったことが関係しているようです。
チリの海にはサーモンは生息していなかったにもかかわらず、養殖をはじめました。
養殖のために別の海から来たサーモンには、チリの海に住む寄生虫には免疫がなかったため、被害が出てしまったとのこと。
そこで、サーモンが死んでしまう原因となる「海ジラミ」という寄生虫などへの対策として、チリでは他国と比べても突出して殺虫剤を大量に使用しなければいけない状況になったというわけです。
つまり、本来サーモンが育つ環境とは違うチリの海で育てているため、殺菌剤が使用されるということが事実としてあるようです。
チリ産サーモンは鮭でなく鱒(ます)?
チリ産の「サーモン(鮭)」として売られているものが「トラウト(鱒)」である可能性もあります。
国際海洋保護団体の「Oceana」によると、世界では海産物詐欺や種の代替が発生しているとのことです。
(参考:https://oceana.org/2016-global-reach-seafood-fraud/)
トラウトだから危険というわけではありませんが、サーモンと偽って販売することは、情報を偽っているという点では問題です。
また、「サーモン」と聞くと鮭をイメージする方も多いと思いますが、獲れる場所や時期によって呼び方が変わります。
「チリ産サーモントラウト」といった名前で販売されているものがありますが、これは日本で「虹鱒(ニジマス)」と呼ばれるもの。
ニジマスを海で養殖したものをサーモントラウトと呼ぶようです。
つまり、「サーモン」という名が付いていても鮭とは限らないので、チリ産のサーモンを購入する際はその点に気をつけましょう。
チリ産サーモンの衛生状態は
チリ産サーモンは、狭い空間で大量に養殖されることで、水質汚染や病気の蔓延につながったようです。
日刊スパの記事によると、2016年時点では、チリでは、養殖のケージの中に入れることが可能な魚の数が、ノルウェーの倍以上。
(参考:https://nikkan-spa.jp/1142709)
また、2021年度の厚生省の輸入食品違反事例で「生食用冷凍切り身さけ」が大腸菌群陽性になっているように、検査に引っかかるものが稀にあります。
(参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yunyu_kanshi/ihan/index.html)
チリ産サーモン養殖の衛生状態には疑問が残ります。
まとめ チリ産サーモンは危険なのか
<危険という意見のまとめ>
・抗生物質や殺虫剤を使わなければいけない劣悪な環境で養殖されている
・輸入時の検査を素通りしているものもあるかもしれない
チリ産のサーモンが危険という意見として、実際に抗生物質や殺虫剤が大量に使用されていたことが大きいようです。
稀に輸入時の検査に引っかかっているものもあるのも不安ですね。
<安全という意見のまとめ>
・サーモンに限らず養殖されているものにはリスクがある
・輸入の際には厳しい検査がある
チリ産のサーモンが安全という意見としては、どの食べ物にもリスクはあり、日本では基準をクリアしたものしか入ってこないので、大袈裟に騒ぎすぎているのでは、ということです。
調べてみて全体の感想
チリ産のサーモンの危険性について、様々な議論があり、薬剤の使用や衛生面など心配な点も確かにありました。
しかし、近年では抗生物質の残留で検査にひっかかっているものはなく、実際に薬剤が使われているかどうかより、「チリ産のサーモンは薬剤だらけで危険」というイメージが先行してしまっている印象を受けました。
シーフード詐欺も世界的によくあるようで、商品が偽装されている可能性も0ではありません。
「鱒」を「サーモン」であると偽装されていたら、抗生物質や殺虫剤の使用にも疑問をもってしまいますよね。
現在の薬剤の使用状況や、業者の信用度など、知りたいことや問題点をはっきりさせてから情報を得て、その上で自分なりに判断して選択していく必要があると思いました。