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お鮨やお刺身など生魚介類が好きな方にとってアニサキスは頭の片隅によぎる不安の種ですよね。
刺身などアニサキスを気にせずに楽しみたいところですが、
アニサキスは魚に寄生する厄介な寄生虫で、食べてしまうとアニサキス症という食中毒を引き起こすことがあります。
アニサキスは加熱や冷凍の処置によって死滅させられるとされていますが、実は冷凍でも死なない場合があるのです。
この記事では、アニサキスが冷凍でも死なない原因や、アニサキスの死滅基準について詳しく解説します。
また、真空チルドや酢など間違った死滅方法もご紹介しますので参考にしてみてください。
もしアニサキスの死骸を食べてしまったらどうなるのかもお伝えします。ぜひ、安心して美味しい魚料理を楽しむための参考にしてください。
アニサキスは家庭用冷凍庫では死なない?
魚介類に寄生する怖い寄生虫アニサキスですが、アニサキスは寄生している生の魚を冷凍、もしくは加熱すると死滅すると言われていますが、実は死なない場合があることをご存知でしょうか?
特に家庭用の冷蔵庫の場合は注意が必要です。
家庭用冷凍庫でアニサキスが死滅しない理由
以下の2つが考えられます。
- 温度が十分低くない場合は死なない
- 冷凍期間が十分でない場合は死なない
温度が十分低くない場合は死なない
アニサキスは、一般的に低温環境に対して耐性があります。家庭用冷凍庫の温度は通常、-18℃前後ですが、これではアニサキスを完全に死滅させることができないことがあります。
アニサキスを確実に死滅させるためには、-20℃以下の温度で一定期間冷凍する必要があります。家庭用冷凍庫の温度設定や冷凍状況によっては、適切な温度に達しないことがあります。
冷凍期間が十分でない場合
アニサキスを確実に死滅させるためには、適切な温度で一定期間冷凍することが重要です。
一般的なガイドラインでは、-20℃以下で24時間以上冷凍することが推奨されています。
しかし、家庭用冷凍庫での冷凍状況や魚の大きさによっては、十分な期間冷凍できていないことがあります。この場合、アニサキスは生き残る可能性があります。
一般的な家庭用冷凍庫の温度は-18℃前後で、この温度ではアニサキスの死滅に48時間以上の冷凍が必要です。温度が十分に低くない場合や、冷凍時間が短い場合、アニサキスが死滅しない可能性があります。
冷凍庫内の温度ムラ
冷凍庫内には温度ムラが存在することがあり、特定の部分が十分に低温にならない場合があるため、アニサキスが死滅しないことがあります。
アニサキスの耐寒性
アニサキスの種類や個体によっては、耐寒性が高いものも存在し、家庭用冷凍庫での処理だけでは死滅しないことがあります。
また、アニサキスは真空チルドでは死なないので注意してください。
アニサキス感染を防ぐためには、適切な温度と冷凍期間を確保することが重要です。
アニサキスが死滅する冷凍温度と時間の条件は
アニサキスを死滅させるための冷凍温度と時間の条件は以下の通りです。
- 温度: -20℃以下
- 時間: 24時間以上
アニサキスは魚を「-20度」で24時間以上冷凍しないと死にません。
世界保健機関(WHO)や食品安全委員会(FSC)のガイドラインによれば、アニサキスを確実に死滅させるためには、-20℃以下の温度で24時間以上冷凍することが推奨されています。ただし、冷凍状況や魚の大きさ、アニサキスの種類や耐寒性によっては、より長い時間が必要な場合もあります。
アニサキス感染を防ぐためには、適切な温度と冷凍期間を確保し、生魚を扱う際には注意を払ってください。また、アニサキス対策済みの魚を選ぶか、加熱調理を行うことで、感染リスクをさらに低減することができます。
アニサキスを家庭用冷凍庫で死滅させるには
アニサキス感染予防のための家庭用冷凍庫の活用方法
前述した通り通常のアニサキスの冷凍の死滅条件は
- 温度: -20℃以下
- 時間: 24時間以上
しかし、家庭用冷凍庫の温度は通常-18℃前後です。そのため、アニサキスを死滅させるためには、この温度で48時間以上冷凍することが推奨されます。
家庭用冷凍庫でアニサキスを死滅させる手順
家庭用冷凍庫でアニサキスを死滅させる手順は以下の通りです。
- 魚の下処理: 魚を捌く際に、内臓を取り除き、アニサキスが付着している可能性のある部分を丁寧に取り除いてください。また、魚を薄くスライスすることで、冷凍時に温度が均一に伝わりやすくなります。
- 魚を密封: 魚をビニール袋やラップでしっかりと密封してください。空気を抜いて密封することで、冷凍時に魚が乾燥しないように保護し、温度伝達を向上させます。
- 冷凍庫に入れる: 密封した魚を冷凍庫に入れ、-18℃で48時間以上冷凍してください。冷凍庫内での温度ムラがある場合があるため、できるだけ冷凍庫の中心部に置くことをお勧めします。
- 解凍と調理: 冷凍後、魚を冷蔵庫でゆっくりと解凍してください。解凍が完了したら、お好みの料理方法で調理し、アニサキスのリスクを軽減した生魚料理を楽しんでください。
家庭用冷凍庫での注意点
家庭用冷凍庫の温度は基本「-18度」なので48時間以上の冷凍が必要
• 魚を冷凍する際は、家庭用冷凍庫の温度が-18℃であることを確認し、48時間以上冷凍してください。
• 魚を薄くスライスし、冷凍庫の中心部に置くことで、温度ムラの影響を最小限に抑えることができます。
• 生魚を扱う際は、アニサキス対策済みの魚を選ぶか、加熱調理を行うことで感染リスクを低減させることが望ましいです。
• アレルギー体質の方は、アニサキスに対するアレルギー反応にも注意が必要です。
アニサキスが冷凍でも死なない場合があるため、適切な対策を講じることが重要です。生魚料理を楽しむ際は、上記の注意点に留意して、安全に食事を楽しみましょう。
冷凍以外でアニサキスを死滅させる方法
アニサキスを死滅させるためには、冷凍以外にもいくつかの方法があります。
以下に主な手段を挙げます。
冷凍以外でアニサキスを死滅させる方法
- 加熱調理
- 酢による処理
- 塩漬け・干物
- マリネ
などがありますが、しかし確実にアニサキスを死滅させるのは加熱処理です。
アニサキス対策は加熱が効果的
加熱調理: アニサキスは、加熱によって簡単に死滅します。魚を60℃以上で1分間以上加熱することで、アニサキスは死滅します。焼く、煮る、蒸すなどの加熱調理方法で魚を調理することで、アニサキス感染のリスクを減らすことができます。
注意したほうが良いアニサキス対策
以下のようなアニサキスを死滅させる効果があるものの、いずれも完全な死滅を保証するものではありません。生魚を扱う際は、アニサキス対策済みの魚を選ぶか、加熱調理を行うことで感染リスクをさらに低減させることが望ましいです。
酢による処理
酢はアニサキスに対して効果があることが知られています。魚を酢に漬けることで、アニサキスを死滅させることができます。ただし、酢に漬ける時間や濃度が十分でないと、完全に死滅させることは難しいため注意が必要です。
塩漬け・干物
魚を塩漬けにしたり、干物にすることでアニサキスを死滅させることができます。ただし、十分な塩分濃度と乾燥状態が必要です。また、魚を塩漬けにする際は、魚の厚みや塩の量に注意しましょう。
マリネ
酢やレモン汁などの酸性の液体で魚をマリネすることも、アニサキスを死滅させる効果があります。ただし、完全に死滅させるためには、十分な浸漬時間が必要です。
死んだアニサキスを食べたらどうなる?
アニサキスの死骸を食べても基本的に問題はありませんが
アレルギー体質の方は、アニサキスに対するアレルギー反応にも注意が必要です。
死んだアニサキスを食べても、一般的にはアニサキス症にはなりません。アニサキス症は、生きたアニサキスが消化管に寄生することで起こる病気です。死んでいるアニサキスは、寄生する能力を失っているため問題は起こりません。
しかし、個人差やアレルギー体質によっては、死んだアニサキスの成分に対してアレルギー反応を示すことがあります。これは、アニサキスのタンパク質が加熱や消化によって分解されず、体内に入ることでアレルギー症状を引き起こすことが原因です。
アニサキスアレルギー
アレルギー反応による症状は個人差がありますが、次のような症状が現れることがあります。
• じんましん
• かゆみ
• 発疹
• 腫れ
• 嘔吐
• 下痢
• 腹痛
• 喘息様症状
アレルギー症状が現れた場合は、医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。アニサキスアレルギーを疑う場合は、生魚を食べる際に注意が必要です。アニサキス対策済みの魚を選ぶか、加熱調理を行うことで感染リスクを低減させることが望ましいです。
まとめ アニサキスは冷凍でも死なない場合があるので注意
アニサキスは家庭用冷凍庫での冷凍によって死滅しない場合があるため、注意が必要です。家庭用冷凍庫で魚を-18℃で48時間以上冷凍し、温度ムラに注意することが大切です。アニサキス対策済みの魚を選ぶか、加熱調理を行うことで感染リスクを低減できます。特にアレルギー体質の方は、アニサキスに対するアレルギー反応にも注意が必要です。